Cina 株式会社シーナ
「あきらめない介護」、「明るい老後」、「望まれる給食」で
高齢化社会をサポートする株式会社シーナです。
事例紹介 事例紹介
  • 2022.04.08
  • ICTがやってきた!!

  • 春の逃しが見え始めた3月19日土曜日シーナグループ第21期下期キックオフミーティングを本社・翔月庵大開7階会議室・2階デイサービス・翔月庵加古川の4か所をZOOMでつなぎリモート形式で開催いたしました。
    例年通り各法人・事業所からの上期反省及び今後の展開につき発表、各事業所より事例発表が行われ翔月庵大開(サービス付き高齢者向け住宅)訪問介護が最優秀賞を受賞しました

    この度、翔月庵神戸大開では 神戸市が行っている科学的介護の実践事業の一環として、介護現場のICT化促進に向けた実証実験のモデル施設に選ばれました。
    『Tellus You Care』という介護ロボットを活用する事となりました。


    『Tellus You Care』の機能としては、ミリ波レーダーで居室内の人の動きを感知して睡眠や生活リズムの把握と分析が出来る機器となっています。
    実証実験の主旨としては介護ロボットの検知とAIによる分析を活用し入居者の安心安全とスタッフの介護負担軽減の両方を実現させる取組みの実施です。これまで多くの『福祉用具』や『介護グッズ』に触れてきましたが ❝ 介護ロボットで業務負担軽減 ❞ という新たな響きに私たちは期待と不安の両方を大きくしていました。

    …ところで。
    「困ったとき便利な解決策を次々と出してくれるロボット」・・・というと皆さんは何を思い浮かべますか?・・・
    そう、青くて・・あと丸くて。そうそう♬ きっと ❝ 彼 ❞を思い浮かべる方が多いですよね。今回の大開の事例発表は、その彼を題材に発表させて頂きます。

    ICTは「 今から始めよう 」「 ちょこっとだけ違う 」「 Tomorrow 」をやってみました。

    Yさま 90歳。
    自宅におひとりで過ごされていましたが、転倒による骨折を繰り返したため2021年10月に翔月庵神戸大開に入居された方です。入居以降も骨折の後遺症があるのにひとりでトイレに行こうとされ転倒が続きトイレ希望のコールを頻回に鳴らされる方で数分おきに鳴るコール対応に職員が追われる等、Yさんご本人・職員ともに困った状態が続いていました。

    「トイレに行きたいです。ついて行ってください」と夕食前から21時過ぎの就寝まで何度も何度もコールが
    続く毎日。「コールばっかり鳴って大変だよぉ~!! 助けてよぉ~」

    「 私たち僕たちから 『 Tellus You Care(テラスユーケア) 』を届けるよ 」「 これで介護する側、される側
    どちらも介護負担の軽減が出来ますよ 」
    こうして私たちと『 Tellus You Care 』との ❝ ICTを活用した介護 ❞ が始まりました。


    「 ほらみてごらん。ただただ頻繁にコールを鳴らしているんじゃないよ。家族の介助の後にみられている
    トイレ希望は、おおよそ21時間頃に決まって鳴らしている事が、このデータからわかるはずだよ 」
    「 本当だ!!だったら夕食前のトイレ介助は随時対応にして21時のトイレ誘導をプランに位置付けてもらえば  良いんだね ♪」この事を担当ケアマネさんへ伝え、プラン変更して頂いた事で夕食前後のコール回数の減少に繋がりました。


    「 ほらみてごらん。❝ 午後からトイレ回数が格段に増えている事 ❞ もう1つは ❝ トイレを済ませて、またすぐトイレに行っている事 ❞ その2つが、このデータからわかるはずだよ 」
    「 本当だ‼ つまり16時を過ぎた頃には歩き疲れて歩行状態が悪くなる。だから助けて欲しくてコール回数が増えるんだね ♪ 」

    「 だったら・・・ポータブルトイレを置いてみよう!」この事をご家族にお伝えし、自宅に保管されていたポータブルトイレを居室に設置して頂いた事で、16時頃のコール内容が落ち着かれました。

    ご家族の面会があった午後。
    「 すみません。娘はどこに行きました? 」「 すみません。今日、娘は来ていましたか? 」
    「 娘が何も言わず帰ってしまったので、電話貸して下さい 」
    職員間では『 何となくだけど・・・娘さまと面会した後はコールが多くない・・・?』
    『 そう、いつもよりコールが増えている気がする・・・』


    「 ほら、みてごらん。ご家族が日中に面会に来られた日は、必ずそのあとに居室内で落ち着かない動作がみられる事、それに併せてコールも頻回になっていたことが、このデータからハッキリとわかるはずだよ 」

    これまで ❝ 困っている事をサッと解決できる便利な道具を出してくれる万能ロボット ❞『 ド🔵え🔵ん 』だと思っていたTellus You Careは、実は ❝ 今まさに起こっている困り事を一目散に教えてくれる存在 ❞
    ‥そう‼ 『 🔵び太君 』だったという事です。

    逆に ❝ いつも何かに困っていて万能ロボットに助けを求める側 ❞ だと思っていた私たち介護スタッフが
    『 🔵び太君 』こと ❝ 検知型介護ロボット ❞ から得られたお知らせに応じ、知識と経験そして熱意とチーム力をもって、その方に合った必要な対応をしている・‥。
    ・‥そう、解決策を生み出す ❝ 4次🔵ポケ🔵ト ❞ を持った『 ド🔵え🔵ん 』は私たちアーチ訪問介護大開のスタッフ全員だったという事に気付きました。