- 2019.04.12
夢から挑戦へ!
- アーチ居宅介護支援事業所
自宅でお一人暮らしでしたが、ご自身で買い物に行くことや、お風呂に入ることが出来ない状態になっておられるのを友人が訪問したことで明らかになり、H28.3月から翔月庵にご入居されました。
〇プロフィール〇
86歳 女性 要介護4
既往歴:パーキンソン病
入居当初は、意欲低下もありトイレ以外で動くことを拒まれており、日常生活全般での介助が必要でした。医療面では、往診医に定期的に診察していただき、お薬もこちらで管理し欠かさず服用することでパーキンソン病は安定。
毎日、3食の食事で栄養状態の改善、運動型デイサービスにて運動プログラムを行い規則正しい生活を続け、翔月庵での生活も少しずつ慣れてこられ、訪問時にいろんなお話でコミュニケーションをとることを繰り返していくうち自らの夢を話してくださいました。
「こんな体で言うのもおかしいけど、私は行きたいところが沢山あるの。」
「今行きたいところはどこですか?」
「 長崎のハウステンボスに行って自分の足で歩きたい・・」
その話をされる目はキラキラと輝き笑顔で話す姿を見てその夢を実現してほしいと思いました。
「ぜひ、行きましょう。その為に頑張らないといけないことがありますが、一緒に夢の実現をしましょう」と約束をしました。その日からDSでの機能訓練も熱心にされるようになり、少しずつではありましたが、歩行器歩行ができるようになられました。
そんな矢先、トイレに行く際は必ずコールでスタッフと一緒に行かれていたのですが、少し歩けることに自信を持たれたのか 一人でトイレに行かれ転倒、受診結果は骨折なく打撲のみでした。Drからは筋力低下を改善するため、デイサービスを増やすように指示がありましたが、ご本人は腰の痛みを訴えベッドから起き上がるのも介助が必要になり、再び寝て過ごす日々となりました。「動かないからお腹も減らないから食事はいらない」と食事が減り1割程度しか召し上がらなくなりDrと相談し全面介助ででも食べて貰うように変更。ヘルパー介助にて10割召し上がられるようになりました。しかし、「デイサービスに行きたくない」と今度はデイサービスに行くことを拒まれるようになりました。「運動はしたくない」とのことだったので気分転換にレクリエーション型のデイサービスを数件体験に行かられるも「合わない」との返答。
訪問時にハウステンボスの話をさせていただくと、やはり運動は嫌いだけどしなければいけないと思っておられるようで、「前の所を続けて行こうと思う」とご本人よりお話があり再び運動への意欲がでてきました。Drから運動回数が少ないとのことで訪問リハビリを導入することとなりましたが、そんな折、夜間に衣類を取りに行こうとし居室で転倒されているところを巡回スタッフが発見。 受診結果は右手首骨折。
食事を自分で食べていただく様になってきたところでしたが、利き手の為全面介助となりました。その後も貧血での入院等、一進一退を繰り返しましたが、昨年5月にハウステンボスへの第一歩として、近隣から挑戦することに・・
以前から観たかったパンダに会いに 王子動物園へ行かれました。
パンダに元気をもらって帰って来られ、スタッフへ動物園での話を自らされている声は今までに聞いたことがない元気な声でした。「次は動物を触りたい」と次への挑戦を話されました。
そして今年の春は 動物王国へ行き動物たちとの触れ合いを楽しみます。
動物たちからパワーをもらって帰ってきていただけたらと思っています。夢の実現への挑戦は計画通りスムーズには進まないことの方が多いです。
幾多の困難を乗り越えながらですが、だからこそ少しずつ達成感を感じていただき皆さん其々の夢をあきらめないで挑戦へのお手伝いができればと思います。