• 2019.05.20
  • 『転倒予防に向けて』

  • アーチ・デイサービス 橘
  • 今回は転倒予防に向けた新しい取り組みについてご紹介致します。

    きっかけとして、年末から年始にかけて自宅内で転倒し骨折等で入院された方や自宅療養となるケースが多発しました。

    ご自分の足で歩き続けるといった皆さんが持っておられる目標に対してこのままではいけない、アーチを利用して維持・改善できていないのでは?と危機感を覚えました。

    そのため、体操時にご利用者の皆様が正しい姿勢で筋肉を使って運動を行うことができているのか?職員の説明は十分か?等の再確認を行っていこうと、ご利用者の方にも一緒に参加していただける勉強会を開催することを計画しました。

    勉強会の内容として、一つ目が歩行時のバランスや姿勢の重要性について、二つ目が転ばない歩き方について(上下左右のバランスをしっかりとる。)、三点目が転んでも怪我をしないための身体づくりの三点について座学形式で行い、更に身体の部分ごとの動きや動かし方、最後にストレッチ運動と手すり運動の仕方について再確認しました。

    その中でご利用者に対し、特に股関節が硬いと転倒リスクが上がるため、ストレッチ運動時には深呼吸や首の運動で緊張をほぐし、上から下へと徐々に関節を柔らかくすることを重点的に行いました。

    また、全身を伸ばす重要性や座位で行えるバランス訓練、同じ動作でも自分にあった負荷をかける方法についてお伝えしました。

    全身を伸ばす重要性として関節周りの筋肉をほぐし可動域を広げること、身体の緊張をほぐす事で転倒リスクが軽減できます。

    足踏み運動で自分にあった負荷をかける方法として、3パターン(椅子の肘置きを持つ、胸の前で両手をクロスする、両腕を上げる)をお伝えしました。

    ゆっくりと足踏みを行うことでより体幹の筋肉を鍛えることができると共に、座位であっても両手を離した状態で足踏みを行うと歩行に必要な左右に揺れバランスをとる訓練になる事をお伝えし、足踏みの効果は職員が行っても感じる事ができ、ただの足踏みがバランス訓練や歩行に繋がるものと実感でき、現在はご利用者も椅子から手を放し大きくゆっくり行うことが定着しています。

    以上を踏まえ、ストレッチ項目を大幅に増やし、今まで以上にリラックスした状態でゆっくりと倒れる、伸ばすことを意識してもらえる内容に変更すると共に、バランス訓練を取り入れ、説明時は重要性を伝える声掛けを行うようにしました。

    次に手すり運動です。動作前の準備姿勢の確認、動作時の姿勢や意識するポイントもしっかりと伝えること、流れで実施せずに一つ一つの意味を伝えると共に、同じ動作でも姿勢や意識を変えるだけで動き方が違うことや効果を実感していただくことにポイントを置きました。

    まず、基本である立ち座りからもう一度意識を持ってもらえるよう、座り姿勢や足の位置を確認し前傾姿勢を取る練習から始め、当たり前になっていた手すりに頼っての立ち上がり動作にならないよう毎回しっかりと重要性を伝えることから始めました。立位項目は歩行状態の改善につながっていることを意識してもらい、下肢を大きく高く動かすのではなく、まずは重心移動し片足に体重を乗せてバランスを取りゆっくりと動かすことから始めています。カウントはゆっくりと数え、身体が傾いていることを感じながらバランスを保持することを意識してもらえるようお伝えしました。

    運動内容の変更後、ご利用者の方から「よく効いている気がする。」「前よりちょっときついけど終わった後気持ちいい。」「また筋肉痛になった。」などと言った声が聴かれ効果を実感していただけていますし、職員の目から見ても柔軟性が高くなっている方、立ち座りがスムーズになった方、歩行が安定してきている方がいると感じています。

    実際に自宅内や外出先で転倒したとの報告は減っているので継続すると共に、今後は個別での歩行改善、自宅の環境に添った個別での動作訓練を強化し、転倒による状態悪化を予防していきます。

    今回は転倒予防をテーマにした取り組みを発表しましたが、アーチに来ていただく事で予防できる事はたくさんありますので、『今後も入院しない。寝たきりにならない。最期まで元気に過ごす』を目指していただけるよう日々支援してまいります。