• 2018.04.14
  • 歩力 ~ほりょく~

  • アーチ・デイサービス 野口
  • みなさま【ロコモ】という言葉をご存知でしょうか。簡単に説明すると、骨・関節・筋肉等の運動器のことでそれが衰えて【立ったり】、【歩いたり】といった動作が困難になった状態や、その危険性が高い状態をロコモティブシンドロームと言います。

    以前に翔月庵加古川において、健康教室で大西メディカルクリニックの大西院長からロコモティブシンドロームについて講義をして頂きました。

    大西院長の講義の中で印象深い言葉がありました。ロコモティブシンドロームを予防する為には、「人間24時間の内たったの8時間立っていれば予防できる。ただただ立つことが大事です。」ということを教えて頂きました。講義後に、ご利用者とお話しする中で8時間は無理だが、デイサービスの利用中、20分なら立つ事は出来るのではないかと、前向きに考えられるようになられました。

    そこで、新たな歩行訓練を開始しました。アーチ・デイサービスには平行棒が無く、職員が横についた状態で手すりを持っていただき足を上げながら歩行訓練を行い、フロアー内の椅子やテーブルを片付けて、歩くことのみを3分、5分、10分と、時間を延ばしながら歩く訓練を継続していきました。

    そして次に【立つ訓練】を開始しました!

    「立つ」ことの訓練では、シンプルに立つという動作のみを5分10分20分を行っています。5分間は問題なく立っていることができましたが、10分以上になると立っていることが退屈や苦痛になることがあり、座られるご利用者がおられ、それを解消する為にしりとりや脳トレ的なゲームを取り入れることで、時間を忘れ15分以上容易に立つことができるようになりました。最長20分間の立位も可能になりました。フロアー内での訓練を繰り返すことでご利用者個々に対する体力面や、移動時の注意点等がわかってきたので屋外での歩行も開始しました。

    まずは、正面玄関から往復約50mの距離を歩いてみました。

    ほぼ全員問題なく歩けた為、次の段階に進め往復100mの距離も挑戦するようになりました。

    何度か歩行訓練を行う中でご利用者から「目的や楽しみがあることで,もっと歩ける様になる。」という声が多く聞かれました。

    その目的地を、まず片道30m先の松風ギャラリーに設定しました。目的地という点では、距離は短いのですが実は松風ギャラリー内は広く、館内約50mの歩行が行えます。安心した環境内で歩行訓練を実施する事ができ、松風ギャラリーまでの距離は、問題なく歩けるという結果になりました。

    ご利用者から「距離を伸ばしてみたい。」という声が多く聞かれ、片道100m先の喫茶店に行ってみよう!となりました。

    ご利用者に提案したところ、みなさまからも是非行ってみたいと言う声をいただきました。そして、安全面を考慮し目的を持って歩行訓練を兼ねた【喫茶ツアー】を実施することができました。

    歩行器の方は距離があり到着出来るか不安でしたが、一歩一歩確実に歩かれ無事にたどり着く事が出来ました。

     車椅子の方も自走され、ご利用者全員が自分の力で喫茶店まで行くことができました。「自分の力で歩いてきて、飲めるコーヒーは一段と美味しいわ。」「デイの仲間と喫茶に来られて楽しかった。」「こんなに自分が歩けるようになっているなんてビックリしたわ。」「家の近くの喫茶や買い物にも行けそうや。」などなど、とても前向きな声を聞くことが出来ました。

     今回、「立つ」「歩く」訓練を実施し、その訓練を評価する為に喫茶店まで行くという大きな目標を設定し、実施出来た事を職員一同嬉しく思っています。ご利用者にとっても達成感や幸福感を得られ、トレーニング意欲向上に結びつく事が出来ました。

     今後も運動に加え、アーチ・デイサービス野口独自(ご利用者主体)の歩行訓練を継続していき、歩く力「歩力」を高めていきます。

     と、同時に、歩く力のその先にあるご利用者の短期目標や長期目標。夢を私達は応援していきます。